季節が移り変わるたびに俺の住む町に遊びにやってくる肉屋のタクミという友人がいるのだが、今回はタクミ春の陣ということで家に来ていた。
昨日の夕方頃に繁華街でタクミと合流して、そのままカラオケへと向かった。
パチンコ屋に行ってもよかったのだが、タクミが自動車税の支払いなどに追われて金欠のため、今回はカラオケに行ってからそのまま俺の家に行くプランとなった。

カラオケではタクミに『これ歌おうや』と色々と無茶振りをされながら、ヘタクソな歌を熱唱してきた。
俺は音痴の癖に歌うのは好きで、自分が下手なことをあまり気にしていないんだよね。
今回は曲の1番をタクミが歌い、その音程を覚えて俺が2番を歌うという遊びを繰り返して、2時間ほどカラオケ屋で過ごした。
タクミはやはり歌がうまいな。歳を重ねるにつれてどんどん上達しているよ。
さて、その後はその辺でココイチのカレーを食ってから俺の自宅へ。
部屋に上がるや否や腹を出して床に寝転ぶタクミ。
まるで自宅のようであった。
冷蔵庫にあった酒を飲んで、少し前に買っておいた遊☆戯☆王カードのセットを取り出す。
何ヶ月か前にタクミと電話をした際に「遊☆戯☆王やりてぇなぁ」と話していたので、カードのセットを買っておいたのだ。
遊☆戯☆王の登場キャラクターをモチーフにしたデッキが7種類あり、タクミはかなり喜んでいる様子であった。
早速ひと勝負しようとカードを広げて対戦。

やはり面白いな遊☆戯☆王は。
このデッキセットは総じて昔のカードで構成されており、子供の頃に俺達が熱心に集めていたカードばかりだった。
勝負をしては別のデッキを使い、また勝負ということを繰り返し、気がつくと夜が明けていた。
カーテンの隙間から明かりが射し込んできたのを見て、慌てて布団に入って眠り、目が覚めると昼の14時を過ぎていた。
とりあえず昼飯にと近所のうまくもないしマズくもないラーメンを出す店に繰り出し、味噌ラーメンと炒飯を食べて帰宅。
その後は銀魂の一挙放送をダラダラ見て、キリの良いところでタクミは帰っていった。
帰りはタクミが乗る電車が停まる駅まで歩いて行ったのだが、道中の交差点で信号が青に変わったのに動かない車がいて、後続の車両にクラクションをバンバン鳴らされていた。
なんだコイツはと運転席を見ると、運転手は真上を向いて眠っているようだった。なんなんだコイツは。
しきりに鳴らされたクラクションで運転手は目が覚めたようで車を発進させて交差点を直進していった。
危ないヤツだな。事故を起こさないと良いが。
タクミとは駅の階段の前で別れたのだが、今回も去り際はアッサリしていた。
俺が『ほんじゃ、また』と声をかけると『おう』とタクミは言って階段に消えていった。
次回は夏の陣だな。
体に気をつけて過ごしなよ。
では、またね。
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