職場のリーダーからの着信で目が覚めた。
カーテンの隙間から太陽の光が漏れており、ドキッとして時計を見る。
ギョワワーッ!!
時刻は9時30分。
今日は日勤の日なので通常なら働いている時間なのである。
急いで電話に出て『ハヒーッ!すんません!すぐ向かいますんで』と言って電話を切った。
いやはや、これはマズいですよ!!
いつもなら5時半に起きて準備をして出かけているというのに、なんたる失態。
最近は寝坊をすることがほとんどなかったので油断していたが、先日の疲れが残っていて起きれなかったのだろうな。
どうでもよい用事ならこの時点で「1時間の遅刻も2時間の遅刻も変わらんわ」と優雅に朝飯を食うところだが、仕事となると話は変わってくる。
急いで準備をして電車ではなく、バイクで職場を目指す。
少しでも早く到着するために高速道路を利用したのだが、やはり俺のバイクでは高速は怖いな。
排気量が155㏄なのでパワー不足を感じるな。
俺のスクーターは最高速度が120キロくらいで下道を走る分には余裕があるのだが、高速は皆ガンガン飛ばして走っているので、左の車線をメインに走っていく。
しかし、高速は思い切りスピードが出せて面白いな。
それに天気が良くて気分がいい。
遅刻をしたことによる焦りや自己嫌悪も風に吹かれてどこかへ飛んでいったよ。
排気量の多いバイクだったらもっと面白いのだろうね。
なんてことを考えて走っているうちに最寄りの出口に到着。
近くのコンビニで買い物をしてから職場へ。
職場では前日の夜勤の赤マル君が俺の代わりに残ってくれていた。
『すいません、遅れました』と挨拶をすると、赤マル君は『電話繋がらなかったんで死んだかと思いましたわ』と笑っていた。
だらしない先輩でホント申し訳ない。
お礼を言って残業代代わりのタバコ(赤マル)を2箱とエナジードリンクを渡すと喜んでいた。
今日は定期的に俺の職場に応援に来てくれる方にOJTを行う予定だったのだが、出だしから最悪の印象でスタートしてしまった。
その方にも謝ると『たまにはそういうこともありますよね』と言ってくれた。
ちなみにその方は以前ちょろっと日記に書いたいつもファンタを飲んでいるおじさんで、今日もファンタを飲んでいた。
うむ。さすがファンタG(俺が勝手につけたあだ名)ですな。
せっかくなので『いつもファンタ飲んでますね』と聞いてみたところ、別にいつもファンタを飲んでいるわけではなく、ファンタの銘柄でメローイエローが復刻したので最近よく飲んでいるだけであった。
知らなかったが、メローイエローって既に販売終了していたんだな。
俺が中学生くらいの頃はまだ売っていたような気がするが、それも復刻という形での販売だったのだろうかね。
ちなみにその方は今日だけで2本もメローイエローを飲んでいた。
さて、今日はOJTを進めていたのだが、俺なんかよりもよっぽど知識も経験もある方なので、逆に俺が色々と教えてもらっていた。
遅刻した上に知識も技術もないアホ。それが俺。
そんなこんなでOJTを進めているうちにあっという間に定時になり帰宅。
今日は盛大に遅刻をかましたが、特に誰にも叱られなかったな と帰り道でふと思った。
普通の会社なら上司に滅茶苦茶叱られているのだろうが、俺の職場では俺より立場が上の人間はリーダーしかおらず、リーダーは叱るよりも呆れて見放すタイプの人間なので、誰にも叱られないのだ。
どちらかというと、俺も後輩を叱ったりする側の立場の人間なのだが、後輩がしっかりしているせいで注意を促すことはあっても未だに一度も叱ったことがないな。
以前のリーダーに叱られていた日々が懐かしいもんだ。
俺はすぐに怒る人間は嫌いだが、叱ってくれる人は好きなんだよな。
配属されてすぐの頃に自社の業務用携帯でふざけて先輩に「ウンコ」と送ったことがバレて滅茶苦茶叱られたことが遠い昔のことに感じる。
その先輩もリーダーも職場からいなくなり、その立場に新リーダーと俺が居座っている。
最近の俺のように叱られることがないという事は気楽でもあるが、なんともいえぬ寂しさがあったりもする。
それと同時に、今の俺は自分のことは自分でなんとかしなければならないのだなということも感じる。
叱ってもらえるうちが華とはよく言ったものだ。
叱られているということはその人に気をかけてもらっているという証拠でもあり、場合によっては守られているということもあるのだろうなと思う。
歳を重ねてよかったと思うことはほとんどないが、稀にこういった昔気づけなかったことに気づけることがあるというのは嬉しいことだよね。
↑アロマキャンドルを買ってみた。
部屋の明かりを消して炎のゆらぎを眺めていると落ち着くね。
火を消して部屋の明かりをつけようとした時にキャンドルを倒してしまい、床がロウまみれになって掃除が大変だった。
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